2013年9月6日金曜日

高接遇サービス&ホスピタリティの現状~③



「時代の変化に気づき、対応出来る経営者こそ、次代へと繋ぐことが出来る」

頭から余談ですが、百貨店(デパート)とホテルのホスピタリティ・サービス(敢えて前回の更新以降、この表現を使います)の違いとして、良く具体例で挙げられるのが、施設内でお客様が転んだ際

百貨店 →「大丈夫ですか?お怪我は御座いませんか?」と駆け寄る。
ホテル →「大変申し訳御座いません。お怪我は御座いませんか?」と駆け寄る。

百貨店としてのホスピタリティ・サービスの否定ではなく、ホテルのホスピタリティの違いを表す具体例の一つですが、ホテルでは

「大切なお客様が、いつ、段差に躓くとも限らない。お客様が転んだのは私たちホテルパーソンの気遣いの足りなさ」
という王道の考え方なのだそうです。

それを聞いて、とあるホテルで試しにやってみました。「ズコーッ」と(笑)
飛んで来ましたね。
「大変、申し訳御座いません」は特にありませんでしたが、「お怪我は御座いませんか?」と、見事なホスピタリティ・サービスを感じた瞬間でした。

しかし最近、一流と言われるサービスも良くも悪くも変わって来たのを感じます。
※ 今回は良いと感じた話です。

「館内(ホテル内)は走らない」
当たり前の事ですが、新宿にある一流と言われるホテルのエントランスパーソンは、エレベーターホールで困ってると、走ってやって来ます。
ですが、その対応を受けていて気分は悪くないんですよ。
おそらくこれは現場レベルから提案が出たホスピタリティスタイルなのだと感じました。
現場と経営者とが、とても風通しの良いと評判のホテルのお話。

これは賛否両論あると思います。やはり「優雅に」と思われる方も多くいらっしゃると思います。

しかし、より一流との歴史あり、と言われるホテルのエントランスパーソンは、暇さえあれば無駄話に花を咲かせています。
走るどころか、気づかない。

大袈裟の様でそうで無いのですよ、もしかしたらマネージャークラスの立場にあれば逆に気づかないのかも知れませんね。
エントランスの脇で、客としてタバコ吸ってると気付くんです(笑)

おそらく、上記、ふたつのホテル。
集客にも今後、大きな差異が出てくるでしょう。
集客減には理由があります。

「準備が○で結果が×」

何故、そうなったのか。何故、大きな違いがあるのか。
大体が、準備が○、と思っていた○が×な訳です。

常に、自分たちの「ホスピタリティ・サービスは最新か」
「本当の真心と思いやりの心を持って行って、お客様に接していると言えるのか」

日々考える姿勢、常に追求している社風か、既に出来上がっているブランド力に慢心しているかどちらかなんですよね。

施設は、オープン初日から老朽化を始めます。
これは例外なく。
そして、最新と思われているソフト面であるブランド力(ホスピタリティ&サービス)も、常に競合に研究されている訳です。
自分たちだけのオリジナルが、明日になれば当たり前のサービスに変わっていた、なんてことは普通にあります。
プラス、慢心が、ブランド力の老朽化に加速を付けます。

会社が個人を守る時代は、震災とともに終焉を迎えました。
今は、個人が会社を守る時代。
いかに、従業員から新たな提案を出させるか。
本当に、経営者の意識ひとつ、それだけで大きく変わるのです。

古典・書経の康誥篇より

「康誥に曰く、新たにする民を作す、と。」

政治の要道とは、(王の)指導によって、創造性を持ち新たなものを生み出す気風の民を国中に育てること、とあります。
経営者の皆さんにお話させていただいているのは、
「集客減には必ず原因がある。また、経営者自ら導き出した集客に対する独自性の道は尽く(ことごとく)外れる」
という事です。

厳しい口調ではありますが、経営者が現場に降りることは出来ません。
集客だけは、机上でどれだけ論じても、現場が感じる肌感質には敵いません。

ですので、現場との風通しが良く、新しいものにチャレンジする姿勢の会社は伸び、過去のデータだけにこだわり、変化を嫌う会社は力を落としていく。

「諸行無常の響きあり」 
この世に常なるもの、永続するものなどは皆無であり、一切は変化の中にあるということです。
感性は鈍ります。しかし自分以下の人材の中に継なぎ育てれば良いだけのこと。
世の中の変化に伴い、次代を担うリーダーづくりこそ、王としての一番の仕事ではないでしょうか。

とは言っても経営学とは本当に難しいものです。
だんだんと話の論点がズレていく私の話ならなおさら(笑)
いつかまた、別のテーマでより掘り下げて書きたいと思います^^

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